マリカフェ

世界の色んな料理や面白いレシピを見ると、ついカッとなって作ってしまう、ほぼ好奇心と食欲のみに突き動かされている料理ブログ

【テレビ飯】サボリーマン飴谷甘太朗・三位一体の抹茶ババロア

数年前にテレ東でやっていたという深夜ドラマ「サボリーマン飴谷甘太朗」。

甘味が好きすぎる飴谷甘太朗。でも都内の甘味を食べ尽くすには、週末だけではとても足りない。

だったら平日も仕事の合間に甘味を食べられるようにすれば・・とSEから出版社の営業に転職。外回りの仕事をぱっぱと切り上げ、勤務時間にこっそり甘味を堪能する・・というお話。

もともとコミックが原作みたいですが、これがNetflixで配信されているのを家族で見始めたらすっかりはまってしまいました。

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出てくる甘味も・・みつ豆とか、かき氷とか、季節のパフェとか。こっちでは気軽には食べられないようなスイーツばかり・・・。しかもそのスイーツをフィーチャーするカメラワークが半端ない・・・。ゴクリ

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スイーツを食べて妄想の世界にいくシーンもあまりにシュールで面白い。CGを駆使したぶっ飛んだ発想に、パパも子供も毎回大爆笑でした。

英語字幕がついてるので家族全員で楽しめるのが本当にありがたいです。子供も字幕を見つつ日本語が耳に入るので、日本語のいい勉強になったみたい。

あまりにもったいなくて、1日1エピソードを食後に見る、というのを日課にしていたのですが、ある日もうたまらなくなり、作りました。

抹茶ババロア!!!

エピソードでは、生クリームと、あんこが添えられた抹茶ババロアが出てきたんですが、あんこはなかったので、いちごで。

生クリームは、乳製品が豊富なイギリスだけに、しっかりダブルクリームを使いました!濃い!

そして抹茶の色・・ドラマに出てきたお店ほど鮮やかな緑色にはならなかったんですけど、これ、マリアージュフレールの抹茶です。

義理姉が以前、なぜかお土産にくれた、フランスの紅茶の老舗でわざわざ買った抹茶。で作ったババロア。ちょっとゼラチン多めになってしまった・・


ドラマ同様、白目を向く子供と夫。

渋さと〜〜、甘さと〜〜、クリーミー!!!

食べたあとには家族3人、これまたドラマ同様「三位一体!三位一体!」と輪になりぐるぐる回りながら叫び続けました。楽しかったです。

1人食事をして脳内で独白しまくるドラマといえばやはり「孤独のグルメ」、最初はその二番煎じのドラマなのかと思っていたのですが、なかなか面白かったこのドラマ。でも美味しいもの食べてありえない妄想リアクションしちゃう系の元祖といえば自分の中では「ミスター味っ子」かもしれません。

あとは多少その影響を受けたのかどうか、香港映画「食神」でもそんなシーンがあったなあ。そういえばミスター味っ子の実写版も見てみたいかも。

映画「食神」の料理はこちらもどうぞ

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50cmのスパゲティ

せっかくロンドンに来たからには、イギリスの料理をカッとなって作ってみよう!なんて思っていたものの、このブログがあまり更新されないことからもお分かりのように、実はあまり料理には力が入っておりません。

理由は色々ですが、やはり車でビューン!と行けたアメリカと違って、徒歩で買い物に行く生活になったので、買い物のオプションも量もずいぶん変わったこと、その分選べる素材のセレクションも減ったことが大きい。

そしてロンドンに着いて結構すぐに仕事を始めたので、通勤だ仕事だとバタバタ、料理が毎日のやっつけ仕事になってるというのもあります。

仕事終わって子供をピックアップする前の15−20分間にスーパーに飛び込んで、適当にその日の夕食の材料掴んで・・といった感じ。日本の働くお母さんもきっとそんな感じでしょうかね。

便利なお惣菜みたいなのもあんまり無いし、作り置きも苦手(特に消費するのが)。買いだめもしたらいいんですけど、備え付けの冷蔵庫が小さい+野菜など結構足が早い、一度に買える量も少ない。その分食材を無駄にすることはほぼ無くなりましたが、結構メニューがワンパターン化しつつあるかも・・。

その中でも子供の好きなスパゲッティが食卓にのぼる頻度は格段に増えました。イギリス、パスタ安い。パルメジャーノもアメリカで買うより全然安い。やっぱりEUにいるおかげでしょうかね・・。

そしてある日仕事帰りに飛び込んだスーパーでこんなものを見つけました

何か比較対象になるものがないか一生懸命やってみたのがこれ↑ 
えー、50㎝ほどあるスパゲッティです。パッケージにはそのまま「ロングスパゲッティ」とか書いてありました。

包みをあけるとこんな感じ。長~い!!普通のスパゲッティの2倍です。何だ、これは何か面白グッズ・ギャグ系のパスタなのか?!

こんな大物を茹でる鍋も無いので、中華鍋を出してみました。それでも、長!

既製品のソース、冷蔵庫に残ってた野菜(人参、赤玉ねぎなど)をひどい形に切り、出来合いのミートボールを適当にぶち込んで・・完成でーす。やっつけ仕事なので、背景に少し映り込んでいるサラダもステンレスのボウルのまま出します。

さて、お味のほうですが・・・・、長いからといって特に味に変化はなし(当たり前だ)。食べても食べても噛み切れない、はさみで切り忘れた冷麺のようなことになるのではとも危惧しましたが、少量をフォークに巻き付けるため、その点も無問題でした。

結局のところは、買うときと袋から出すときと茹でる時だけ面白いパスタ。

・・・しかしなぜ50cm?と思ったのですが、スパゲッティのもともとの長さって、これくらいだったみたいですね。そういえば今回はどーんと50センチ真っすぐのパスタを買いましたが、よく弧を描いて曲がっている長いスパゲッティを売っているのは、見たことがあった!

そういえば自分が持っている料理本にもこんな写真があったのを忘れていた!


こうやって乾かすから、本来曲がっているながーいパスタだったんだ。

しかしパスタも大量生産の時代になると、色々な便宜上から今の長さになったらしいです。確かにパッケージや輸送、さらに店の棚にならべることを考えるとこれじゃ長すぎますしね。

さっさとごはんを食べさせ片づけて次は宿題!!ああ、もう少し余裕をもって楽しくご飯を作りたいよ・・

【プロジェクト・エルサレム】【我が家の定番】31品目:ハーブパイ

料理本「エルサレム」のレシピを全部作ってしまえプロジェクト、31品目はハーブパイ。

初めてのかたは、こちらから

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スイスチャード、セロリ、ルッコラ、パセリ、ミントにディルなど、色々なハーブや葉物野菜がはいったパイです。

この大量の葉物も、炒めちゃうとあっという間にかさが減ります。

そのほかの材料は、リコッタチーズや卵、玉ねぎのみじん切りなど。

コレをフィロと呼ばれる薄いパイ生地にのせ、生地も何層にも重ねて焼きます。それぞれの層の間にはオリーブオイル。

これでパリッとしたパイの出来上がりです。

出来上がったパイ、味はどちらかというと、チーズがまとめている感じで、色々な種類のハーブの主張は炒められた後だからか、あまりありません。

料理本では、エルサレムでふんだんに手に入るハーブを使って、トルコからバルカン諸国まで、各地で見られるスファラディ系ユダヤ人のペイストリーを参考にして作ったレシピ、とありましたが、これはものすごく食べなれた味。そう、ギリシャのほうれん草のパイ、スパナコピタそのまんまの味でした。

そう考えたら随分気楽になって、我が家ではこのパイ、定番で作るようになりました。フィロ生地もスーパーで普通に売っているので、冷蔵庫にその日残っている葉物・・あまったハーブ、キャベツにケール、ほうれん草など、なんでも炒めてパイ生地に。チェダーチーズやフェタチーズをまぶし、卵もそのまま上から割り入れてしまいます。

全部目分量なのですが、毎回微妙に違う材料でやっても全然おいしい。子供も気づかない間にたっぷり野菜を食べてくれるので、フィロ生地さえあれば、あとは残り物で適当につくれる便利なレシピになりました。

この料理本のレシピ、一度作って二度と作ってないものも多いですが(笑)、このハーブパイは、アレンジを加えて我が家の味になったものの一つになりました。

イギリスは高いは本当か?

6月に長年住んだサンフランシスコ・ベイエリアを離れ、イギリスはロンドンに引っ越しました。海外引っ越しは本当に大変だった・・、まだまだ引っ越し荷物も届いておらず、ミニマムなキッチンで料理をする日々です。

サンフランシスコも住居から何から高かったですが、ロンドンに引っ越すと聞いて「ロンドンはそれ以上に物価が高い」というイメージを持っている人がアメリカには多かったのが印象的でした。昔は1ポンド=2ドル近くしてましたし、私もちょっとビビってたのですが・・・

ロンドン、意外と高くない。食費に限っていえば、(外食さえしなければ)かなり安い。

大手スーパーチェーンが周囲に3つほどあり、普段はそこに行っていますが、ハイエンド路線と紹介されているお店でさえ、ベイエリアと比べると俄然安い。

500グラムぐらい入っているスパゲッティが40ペンス、食パン一斤80ペンスとか。最初に見たときはえぇ〜?!とびっくり。(現在1ポンド=1ドル30セントですが、気分的には1ポンド1ドルな感じ)

野菜も安い。トマトが6個で60ペンス。
人参、1キロ近く入ってそうな袋が40ペンス。
玉ねぎ一個10ペンス。

嬉しいのは生ハムが安くて、パルマハムの薄切り250グラムぐらいが1.8ポンド。アメリカの4分の1の値段です。一玉80ペンスで売っていたメロンと合わせて、ものすごい格安で生ハムとメロンの前菜ができてしまいました。

モッツァレラも、なんと一玉70ペンス。これにトマトとバジルを合わせてカプレーゼに。さらにパスタを一品用意すれば、イタリアン3品のディナーが日本円にすると家族3人分、450円ぐらいでできてしまいます。特に物価のバカ高いベイエリアと比べて見ると、半端ないこの格安感。

一方アジアのものは、こんな感じの品揃え。でもイギリスでアジアというと、それは主にインド、パキスタンのこと。なので「アジア食品コーナー」を見つけて喜んでも、実際はカレー系のものやバスマティ米ばかりが並んでいることも多いですが・・(苦笑)それでもまあ、醤油や海苔やちょっとしたものは、専門店に行かなくてもだいぶ手に入ります。たべっ子動物とか、いらないけどな・・

わー、ラードがこんな感じで売られている!と撮った写真。横に写っているのは、ガチョウの油。ベイエリアではグルメ系のスーパーに行かなければなかったそんな高価なものも、1ポンドちょっとで売られています。

生ハムとか、こういうものとか、高いのが当たり前と思っていたものが安いのは、それが地のものだから、というのもあるんでしょうね。って生ハムはイタリア産ですが、アメリカや日本と比べると運び賃は安いし、何しろEU圏だし。アメリカでも売られているフランス産のジャムも、こちらでは3分の1の値段でした。

野菜、果物などは他のEU国からの輸入も多いので、Brexitしちゃった暁にはどうなってしまうのか、心配な部分もあります。食費にも直接打撃はくるだろうし、hard Brexitの場合は、供給そのものに問題が出るかもしれないので、備蓄しておいた方が良い、という話もあり・・・怖 本当に、なんでBrexitするんだろう・・。

こういう商店街や青空市で買うとさらに安い。この間はイギリス産のいちご、2パックを1ポンドでゲットしました。

まだまだ調味料や油など、買い揃えないといけないものが多いので、まだ少しかかってはいますが、多分月の食費は家族3人で300ポンドぐらい(我が家の8歳児は大人並みに食べるので大人3人分の計算です)。

まあ食費が安いからあとの生活に余裕があるかというと、イギリスの平均給与はベイエリアと比べると俄然安いので、そうとも限らないのですが・・・。私がベイエリアでやっていた仕事をこっちでもやろうとすると、サラリーは3分の1ぐらいになってしまいます。

何はともあれ、安い安いと喜んでばかりはいられないイギリスの食糧事情についても、ぼちぼち書いていきたいと思います。住むことになったからには、イギリス料理も色々覚えたい!!

以前ロンドン中心部に滞在していた時の自炊事情はこちら:

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