マリカフェ

世界の色んな料理や面白いレシピを見ると、ついカッとなって作ってしまう、ほぼ好奇心と食欲のみに突き動かされている料理ブログ

イギリスは高いは本当か?

6月に長年住んだサンフランシスコ・ベイエリアを離れ、イギリスはロンドンに引っ越しました。海外引っ越しは本当に大変だった・・、まだまだ引っ越し荷物も届いておらず、ミニマムなキッチンで料理をする日々です。

サンフランシスコも住居から何から高かったですが、ロンドンに引っ越すと聞いて「ロンドンはそれ以上に物価が高い」というイメージを持っている人がアメリカには多かったのが印象的でした。昔は1ポンド=2ドル近くしてましたし、私もちょっとビビってたのですが・・・

ロンドン、意外と高くない。食費に限っていえば、(外食さえしなければ)かなり安い。

大手スーパーチェーンが周囲に3つほどあり、普段はそこに行っていますが、ハイエンド路線と紹介されているお店でさえ、ベイエリアと比べると俄然安い。

500グラムぐらい入っているスパゲッティが40ペンス、食パン一斤80ペンスとか。最初に見たときはえぇ〜?!とびっくり。(現在1ポンド=1ドル30セントですが、気分的には1ポンド1ドルな感じ)

野菜も安い。トマトが6個で60ペンス。
人参、1キロ近く入ってそうな袋が40ペンス。
玉ねぎ一個10ペンス。

嬉しいのは生ハムが安くて、パルマハムの薄切り250グラムぐらいが1.8ポンド。アメリカの4分の1の値段です。一玉80ペンスで売っていたメロンと合わせて、ものすごい格安で生ハムとメロンの前菜ができてしまいました。

モッツァレラも、なんと一玉70ペンス。これにトマトとバジルを合わせてカプレーゼに。さらにパスタを一品用意すれば、イタリアン3品のディナーが日本円にすると家族3人分、450円ぐらいでできてしまいます。特に物価のバカ高いベイエリアと比べて見ると、半端ないこの格安感。

一方アジアのものは、こんな感じの品揃え。でもイギリスでアジアというと、それは主にインド、パキスタンのこと。なので「アジア食品コーナー」を見つけて喜んでも、実際はカレー系のものやバスマティ米ばかりが並んでいることも多いですが・・(苦笑)それでもまあ、醤油や海苔やちょっとしたものは、専門店に行かなくてもだいぶ手に入ります。たべっ子動物とか、いらないけどな・・

わー、ラードがこんな感じで売られている!と撮った写真。横に写っているのは、ガチョウの油。ベイエリアではグルメ系のスーパーに行かなければなかったそんな高価なものも、1ポンドちょっとで売られています。

生ハムとか、こういうものとか、高いのが当たり前と思っていたものが安いのは、それが地のものだから、というのもあるんでしょうね。って生ハムはイタリア産ですが、アメリカや日本と比べると運び賃は安いし、何しろEU圏だし。アメリカでも売られているフランス産のジャムも、こちらでは3分の1の値段でした。

野菜、果物などは他のEU国からの輸入も多いので、Brexitしちゃった暁にはどうなってしまうのか、心配な部分もあります。食費にも直接打撃はくるだろうし、hard Brexitの場合は、供給そのものに問題が出るかもしれないので、備蓄しておいた方が良い、という話もあり・・・怖 本当に、なんでBrexitするんだろう・・。

こういう商店街や青空市で買うとさらに安い。この間はイギリス産のいちご、2パックを1ポンドでゲットしました。

まだまだ調味料や油など、買い揃えないといけないものが多いので、まだ少しかかってはいますが、多分月の食費は家族3人で300ポンドぐらい(我が家の8歳児は大人並みに食べるので大人3人分の計算です)。

まあ食費が安いからあとの生活に余裕があるかというと、イギリスの平均給与はベイエリアと比べると俄然安いので、そうとも限らないのですが・・・。私がベイエリアでやっていた仕事をこっちでもやろうとすると、サラリーは3分の1ぐらいになってしまいます。

何はともあれ、安い安いと喜んでばかりはいられないイギリスの食糧事情についても、ぼちぼち書いていきたいと思います。住むことになったからには、イギリス料理も色々覚えたい!!

以前ロンドン中心部に滞在していた時の自炊事情はこちら:

note.mu

【プロジェクト・エルサレム】30品目:コールラビサラダ

実は細々続いていた、プロジェクト・エルサレム。料理本「エルサレム」のレシピを全制覇しようという無茶な試みです。

初めての方は、こちら。
www.maricafejp.com

30品目は、実はだいぶ前に作っていました、コールラビサラダ。

コールラビ、ウォータクレス、ヨーグルト、スマックの組み合わせ。

って食材の名前がカタカナばっかりですが、

コールラビはカブのようなお野菜。カブのようですがキャベツの仲間アブラナ科だそうです。クックパッドにもレシピが色々出ていたので、日本でも出回ってるんでしょうか?

ウォータークレスは、クレソン、といったほうが馴染みがあるでしょうか。出ればタイソン、戻ればクレソン。あ、違う。

ヨーグルトは、濃いめのグリークヨーグルトを。そして勝手に中東のゆかり、と呼んでいるスパイススーマックをふりかけて味をまとめます。

普段買わないお野菜ばかりだったので、全くリピはしていませんが、この料理本のレシピも30種類再現していると、なんとなく、あ、こういう材料や調味料を組み合わせると、地中海や中東っぽくなるのかな、というのがすこーし、わかってきた気もします。

「中東のゆかり」はこちらもどうぞ!
www.maricafejp.com
www.maricafejp.com

レタスを炒める

先日紹介した、ウーウェンさんの炒め物の本にあったこんなレシピ。

https://www.instagram.com/p/BhX6t8MAskz/

レタスを、醤油やオイスターソースで炒めたもの。

本当はもっとざっくり切って炒めるのですが、レタスが4分の1玉ぐらいしか残っていなかったので、ちょっと細かめに切りました。


このレタスの炒め物を初めて見たのは香港映画で、シングルファーザー役のチョウ・ユンファが子供に作って食べさせていたような・・。一体何の映画だっただろう。多分そのあと二丁拳銃で白い鳩がスローモーションで飛び交う教会でドンパチするようなタイプのやつだっただろうか・・(笑)

レタスに火を通すなんて考えても見なかったので、ヘェェェと驚いた記憶があります。

思えばチャイニーズで生野菜が出てくることは、飾りの人参とか以外そんなに見たことないかも。もちろん中華風のチキンサラダとかもあるし、そういうメニューが全くないわけではないけど、我が家の広東料理しか食べない義両親の家では、サラダ類、生野菜類は一度も出たことが無い・・・。

食品衛生面のこともあるかもだけど、あとは生野菜は体を冷やす云々、というのもあるのかもしれません。色々神経質なうちの義両親の場合は、前者の意味合いが強い気もしますが・・・w


生といえば、広東料理至上主義、生野菜がダメな義両親(特に義理母)にとって、刺身なんてさらにもってのほか。「あんなものはまずいし腐ってるかもしれないしあかん!」というので食べたことあるの?と聞いたら「ある!」。へーどこで?と聞くと「香港に行く飛行機の機内食で出た」。うーん、それは最初の経験としてはあまり良いシチュエーションじゃ無いかもね、と言うと「でしょ!だから手をつけなかったわよ(ドヤ顔)」・・・って食べてへんし!!コリャアカン


さてこちらのレタスの炒め物。見た目はちょっとですが、炒めてもしゃっきり感は残っており、意外にも子供が喜んで食べたのにはびっくり。そういえばレタスチャーハンなんかもレタス入れてからちょっと炒めたりしますしね、全然ありです!

大好きな炒めもの

大好きな炒めもの

www.maricafejp.com

トマトの水煮缶問題

地元スーパーに買い物に行った時、ふと先日読んだきゃすぴえさんの記事を思い出しました。

casse-pied.hatenablog.com

トマトの水煮缶に入っている添加物についての話。そういえば、オーガニックかどうかは気にしてたけれど、そこまで気にしてなかった!

ちょうどトマトの水煮、買おうと思っていたところだったので、だーっと棚に並んでいるトマトの水煮缶をつい一つ一つ手に取って確認してしまいました。

今回確認作業を行ったのはこちら

https://www.instagram.com/p/BiQv5dxFbFs/

イーストベイが誇る地元のスーパー、バークレーボウル、ウエスト店です。トマトの水煮缶は棚4段ぐらいに置かれていました。

缶を見てみるとおお、結構入ってました、citric acid (クエン酸)そしてCalcium Chloride(塩化カルシウム)。このブランドも、あのブランドも。えー、何かがっかり。が、入ってないのもそれなりにありましたのでご紹介します。

おイタリアのREGAブランドのもの。

右のはバジル入り。左の方が少しお高いのは、サンマルツァーノ種のDOPつきだから。DOPはイタリア語の「Denominazione d' Origine Protetta」の略で、産地が保証されているものだそう。

このタイトル?を得るには色々決まりがあるらしく、特定の品種を特定の場所で特定の方法で特定の大きさに育てたりする必要があるらしい。シャンパーニュ地方で作らないとシャンペンと呼べない、みたいな感じみたい。でも味がそれで素晴らしく良いのかは主観的な問題らしいです(爆)

あと見切れてしまっているんですが、左にある緑色の缶はバークレーボウルのブランド。なんとこれも添加物は無しでした!

続きましてはまたイタリアのもの。

やはりDOPはお高めです。とよく調べたらRega、Strianeseとも同じ会社が出してるブランドでした。ナポリの会社だそうです、オーソレミーオ。

トマトの皮を剥く方法もlye(灰汁?)を使って溶かす方法と、蒸して皮を取る方法があるそうで、後者の方が環境には優しい。またオーガニックと名乗るためには蒸す方法じゃないとダメだそうです。

イタリアばっかりじゃーん、と思いきや、アメリカのブランドでもありましたよ!

初めて見たこれ・・Escalonという聞いたことのない会社のものですが、どうもハインツの傘下らしいです。

添加物なしのトマト缶、もしかしたらもっとあるのかもしれませんが・・結構いろんな種類があったので全部見きれませんでした。

そして我が家が今回購入した、添加物無しのトマトの水煮缶はこのふたつ。

今ハッと気がついたんですが、これ、まるまるの水煮じゃなくて、クラッシュしてあるやつだった!あまり考えずにパッと手に取ってしまったし、添加物あるなしを確認する時にも、トマトの形状まで気をつけてなかった!

丸煮、角切り、クラッシュ、完全なピューレ・・そこらへんでまた内容が違ってくるのかもしれません。いかんいかん。

BPA free と明記もされていました。材料はvine ripened crushed tomatoes.

缶じゃないんですが、右の紙パックに入っているPomiというブランドのものが、実は我が家でよく買っているお気に入りのものです。こちらも原材料を確認してみたら

一言、トマト。潔い!!

イタリアでは缶のものも売っているようですが、アメリカ向けは瓶詰めと、紙パックだけのよう。

[asin:B005AYEW5K:detail]

この紙パックっていうところが、何かポイントなんでしょうか。

例えば、パッケージが可愛いなと思っていたこのシンプソン・ブランドの缶。

https://static.wixstatic.com/media/ecb9e8_c2a7b1f92c4e4df2821b20c26d56457c~mv2_d_3172_4842_s_4_2.jpeg/v1/fill/w_336,h_513,al_c,q_80,usm_0.66_1.00_0.01/ecb9e8_c2a7b1f92c4e4df2821b20c26d56457c~mv2_d_3172_4842_s_4_2.webp

こちらは残念ながらクエン酸とか色々入ってたんですが、このブランドが出している紙パックバージョンのトマトの水煮は、添加物無しだったのです。うーん何でだろう?ちょっと今回は調査時間切れ。

またトマト缶に入っているクエン酸については、味の悪いトマトを使っているので、味をごまかすため説と、食品安全性の観点から入れる理由もあるようです。

なぜかいくつかの大学の、しかもエクステンションのクラスのサイトに載っていたのですが、特に缶、瓶詰めを作る時には、ボツリヌス菌の増殖を防ぐために一定のph値を保っておく必要があるそう。トマトはもともと酸が強めの野菜ですが、それでも最近の品種はそうでもないらしく、そこらへんを補うために何らかの酸を足すよう奨励されているようです。

クエン酸でなくても、レモンやお酢でも別にいいみたいですがお酢は味が変わっちゃうので微妙。家でトマトの水煮の瓶詰めを作る時は、レモンの皮から菌が移る恐れもあるので、自分でレモンを絞らず、市販のレモン汁を利用するように、ともありました。ヒー!

でも、じゃあ、こういうものが一切入ってないトマト缶は大丈夫なの?もしかしてこういうものを加えなくても酸が強めの品種を使っているからとか?逆にそちらも心配になりますねぇ・・。ph値測って実験してみようかな・・?!?!?!

トマト缶問題、色々調べていたら、この他にも丸煮vsトマトジュースやピューレが追加されているもの問題(ピューレやジュースに使われるトマトのグレードが低い可能性)なんていうものもあり、添加物だけでなく、産地だ品種だプロセス方法だ、なかなか深遠な世界が広がっていました。

いずれじっくり腰を据えて、いろんなトマトの水煮缶の比較テストをやってみたい・・・かもしれない・・って、暇かっ!!いや、やっぱり美味しくて安全なものが食べたいですものねー。

というわけできゃぴすえさんのおかげで、色々また興味が広がってきました。