ロンドンのデリカフェ、オトレンギを展開するヨータム・オトレンギさん、サミ・タミーミさん。エルサレム出身のユダヤ人、パレスチナ人シェフの二人による料理本「エルサレム」を全部作ろうプロジェクト、27品目です!
料理本「エルサレム」は、彼らの故郷エルサレムに住む色々な背景を持つ人々の伝統料理や、伝統的な料理にヒントをえて考えられたレシピがたくさん。アメリカで中東系の食べ物というと、どうしてもケバブとかそういうのになっちゃうのですが、それ以上に奥深い世界を経験できる料理本です。
ちょっと前に中国語版が出版されたんですが、日本語版は出ないのかなー?というか、私が翻訳して出したいぐらいなんですが、こういうのってどうしたらいいの?
さて、今回の主役はビーツ、そしてリーキと呼ばれるぶっといネギです。
ポロネギとも呼ばれていて、私の中では漫画「美味しんぼ」の中で減量中のボクサーが野菜のフルコースを食べる時、コンソメで煮て出てきたのが印象的な野菜です。
ビーツやくるみ、そして豊かなフルーツ・・・これはグルジアからもたらされた食材をヒントに作られたものだそう。今ではGeorgiaと書いてジョージア、と呼ぶ方が一般的になったようですが、どうしてもそれだとジョージア州を思い出してしまう。
日本でもここ出身のお相撲さんがいますね、臥牙丸とか栃ノ心とか!そしてグルジア文字、独特で可愛いです。საქართველო
エルサレムにもここから多くのユダヤ人が移住してきたそうですが、もともとグルジアにはグルジームという、古い古いユダヤ人コミュニティがあったんだそう。どれくらい古いかというと、6世紀のバビロン捕囚の時にグルジアに行った・・・って、なんだか世界史の教科書の世界すぎる!
とはいえ、現在はほとんどがイスラエルやアメリカなどに移住してしまい、現地に住んでいる人達は1〜2万人ほどになっているのだそうです。
さてこの料理、リーキは湯がいて火を通し、食べる直前にビーツやルッコラ、くるみなどの材料と混ぜ合わせます。
リーキを湯がき過ぎたか、水切りが十分ではなかったか、ちょっとべしょっとしてしまいましたが、上手にプレゼンすると、まるでレストランの前菜サラダのように素敵です。