料理本「エルサレム」全品制覇を目指す暇プロジェクト、15品目。
今回はご飯ものです!
チキン、炒めた玉ねぎなどをご飯と一緒に炊き込む、いわば中東のとりめし風お料理。
一緒に入っているスパイスは、カルダモン、シナモン、クローブ。
そしてカラントレーズンが入っています。
この料理は、ブハラ・ユダヤ人の料理「プロフ」の簡易版として紹介されてました。
「プロフ」・・・とはそう、ピラフのこと!
そしてブハラとは・・ブハラ・ハン国ってなんか世界史で出てきたような・・・。
今のウズベキスタンに16〜20世紀頃まであった王朝です。
ソビエト崩壊と共にこの地域に住んでいたユダヤ人の多くがイスラエルやアメリカに移住し、今ではウズベキスタンには数千人規模でしか残っていないそう。
逆にニューヨークはクイーンズのForest Hillsに大きなコミュニティがあるらしい。
そこにブハラ系のお店もレストランも沢山あるらしいので、ウズベキスタンに行くよりニューヨークに行ったほうが本場の味が食べられるのかも。
人の流れって、政治的な理由、気候や住環境などの理由、経済的な理由、色々あるけど、昔も今も脈々と続いているんですよね。
以前自分の遺伝子検査を通じて、自分の先祖がどこから来たか調べたことがあるんだけれど、それを通じて日本人だって何万年もかけて色々なところから集まった人の寄せ集めなんだなあということを強く感じました。
今の状態だってこれで完成形でなく、長い歴史で見たら一瞬の事象で、また色んなことで変わっていくんだろうし。
おっとぉ、話が飛んだ。
こういうピラフ料理は、中央アジアやペルシャからインドやトルコ、そしてフランスやスペインなどに広まったんだそう。
インドだとビリヤニですね。
日本にだって、多分ヨーロッパ経由で伝わったんであろう、ピラフ料理ありますしね。
ご飯や肉などの塩味に、ドライフルーツなどの甘みを合わせるのはペルシャ料理の影響だというのを、昔カレーの歴史本で読んだことがあります。
何世紀も前にシルクロードを通じて伝わった食文化を、今こうやってイスラエルからロンドンに渡ったシェフの料理本を見て、アメリカ在住の日本人がチャイニーズアメリカンの夫と子供と作って食べているなんて、なんだかねぇ。
食文化バンザイ多文化バンザイ。
なんだかほっとする、ものすごく馴染みのある味だったので、子供ががっついたのは言うまでもありません。