マリカフェ

世界の色んな料理や面白いレシピを見ると、ついカッとなって作ってしまう、ほぼ好奇心と食欲のみに突き動かされている料理ブログ

トマトの水煮缶問題

地元スーパーに買い物に行った時、ふと先日読んだきゃすぴえさんの記事を思い出しました。

casse-pied.hatenablog.com

トマトの水煮缶に入っている添加物についての話。そういえば、オーガニックかどうかは気にしてたけれど、そこまで気にしてなかった!

ちょうどトマトの水煮、買おうと思っていたところだったので、だーっと棚に並んでいるトマトの水煮缶をつい一つ一つ手に取って確認してしまいました。

今回確認作業を行ったのはこちら

https://www.instagram.com/p/BiQv5dxFbFs/

イーストベイが誇る地元のスーパー、バークレーボウル、ウエスト店です。トマトの水煮缶は棚4段ぐらいに置かれていました。

缶を見てみるとおお、結構入ってました、citric acid (クエン酸)そしてCalcium Chloride(塩化カルシウム)。このブランドも、あのブランドも。えー、何かがっかり。が、入ってないのもそれなりにありましたのでご紹介します。

おイタリアのREGAブランドのもの。

右のはバジル入り。左の方が少しお高いのは、サンマルツァーノ種のDOPつきだから。DOPはイタリア語の「Denominazione d' Origine Protetta」の略で、産地が保証されているものだそう。

このタイトル?を得るには色々決まりがあるらしく、特定の品種を特定の場所で特定の方法で特定の大きさに育てたりする必要があるらしい。シャンパーニュ地方で作らないとシャンペンと呼べない、みたいな感じみたい。でも味がそれで素晴らしく良いのかは主観的な問題らしいです(爆)

あと見切れてしまっているんですが、左にある緑色の缶はバークレーボウルのブランド。なんとこれも添加物は無しでした!

続きましてはまたイタリアのもの。

やはりDOPはお高めです。とよく調べたらRega、Strianeseとも同じ会社が出してるブランドでした。ナポリの会社だそうです、オーソレミーオ。

トマトの皮を剥く方法もlye(灰汁?)を使って溶かす方法と、蒸して皮を取る方法があるそうで、後者の方が環境には優しい。またオーガニックと名乗るためには蒸す方法じゃないとダメだそうです。

イタリアばっかりじゃーん、と思いきや、アメリカのブランドでもありましたよ!

初めて見たこれ・・Escalonという聞いたことのない会社のものですが、どうもハインツの傘下らしいです。

添加物なしのトマト缶、もしかしたらもっとあるのかもしれませんが・・結構いろんな種類があったので全部見きれませんでした。

そして我が家が今回購入した、添加物無しのトマトの水煮缶はこのふたつ。

今ハッと気がついたんですが、これ、まるまるの水煮じゃなくて、クラッシュしてあるやつだった!あまり考えずにパッと手に取ってしまったし、添加物あるなしを確認する時にも、トマトの形状まで気をつけてなかった!

丸煮、角切り、クラッシュ、完全なピューレ・・そこらへんでまた内容が違ってくるのかもしれません。いかんいかん。

BPA free と明記もされていました。材料はvine ripened crushed tomatoes.

缶じゃないんですが、右の紙パックに入っているPomiというブランドのものが、実は我が家でよく買っているお気に入りのものです。こちらも原材料を確認してみたら

一言、トマト。潔い!!

イタリアでは缶のものも売っているようですが、アメリカ向けは瓶詰めと、紙パックだけのよう。

[asin:B005AYEW5K:detail]

この紙パックっていうところが、何かポイントなんでしょうか。

例えば、パッケージが可愛いなと思っていたこのシンプソン・ブランドの缶。

https://static.wixstatic.com/media/ecb9e8_c2a7b1f92c4e4df2821b20c26d56457c~mv2_d_3172_4842_s_4_2.jpeg/v1/fill/w_336,h_513,al_c,q_80,usm_0.66_1.00_0.01/ecb9e8_c2a7b1f92c4e4df2821b20c26d56457c~mv2_d_3172_4842_s_4_2.webp

こちらは残念ながらクエン酸とか色々入ってたんですが、このブランドが出している紙パックバージョンのトマトの水煮は、添加物無しだったのです。うーん何でだろう?ちょっと今回は調査時間切れ。

またトマト缶に入っているクエン酸については、味の悪いトマトを使っているので、味をごまかすため説と、食品安全性の観点から入れる理由もあるようです。

なぜかいくつかの大学の、しかもエクステンションのクラスのサイトに載っていたのですが、特に缶、瓶詰めを作る時には、ボツリヌス菌の増殖を防ぐために一定のph値を保っておく必要があるそう。トマトはもともと酸が強めの野菜ですが、それでも最近の品種はそうでもないらしく、そこらへんを補うために何らかの酸を足すよう奨励されているようです。

クエン酸でなくても、レモンやお酢でも別にいいみたいですがお酢は味が変わっちゃうので微妙。家でトマトの水煮の瓶詰めを作る時は、レモンの皮から菌が移る恐れもあるので、自分でレモンを絞らず、市販のレモン汁を利用するように、ともありました。ヒー!

でも、じゃあ、こういうものが一切入ってないトマト缶は大丈夫なの?もしかしてこういうものを加えなくても酸が強めの品種を使っているからとか?逆にそちらも心配になりますねぇ・・。ph値測って実験してみようかな・・?!?!?!

トマト缶問題、色々調べていたら、この他にも丸煮vsトマトジュースやピューレが追加されているもの問題(ピューレやジュースに使われるトマトのグレードが低い可能性)なんていうものもあり、添加物だけでなく、産地だ品種だプロセス方法だ、なかなか深遠な世界が広がっていました。

いずれじっくり腰を据えて、いろんなトマトの水煮缶の比較テストをやってみたい・・・かもしれない・・って、暇かっ!!いや、やっぱり美味しくて安全なものが食べたいですものねー。

というわけできゃぴすえさんのおかげで、色々また興味が広がってきました。

【私の好きな料理本】アメリカでも大活用、和スイーツの本

学校の文化イベントや友達との集まりなど、ポットラックの時には、作りたいけど家では食べつけない甘いものを作る大チャンス!と、ケーキ類を焼いて持っていくことが多いです。

特に日本色を全面に押し出したい時に、我が家で結構活用されているのがこの本。

抹茶やあんこ、枝豆や里芋などの野菜、酒粕などいろんな和の素材を使って作るスイーツの数々。

アメリカでは抹茶系スイーツを出すところも増えましたし、スタバでも抹茶ラテがあるし、意外とこういうのを持っていくとアメリカ人にも受けが良いのです。

今のところ作っている回数が一番高いのは、ほうじ茶の生地にコンデンスミルククリームを巻いたロールケーキ。あまりほうじ茶を家で飲まないので、家にあるお茶っぱを早く消費したい、と言うのもあるんですが・・、コンデンスミルクが入ったクリームだというところも、人気のヒミツ。

学校のポットラックに持って行ったぶん。

これは新年の集まりに持って行った時のもの。抹茶のケーキは、このレシピ本じゃなくてサダハルアオキのレシピで。

ロールケーキ、焼き時間も短いし、材料もちょっとで済むので、意外に慣れるとぱっぱと作れますね。とはいえ、なかなか綺麗に巻けないんですが・・。

これはずいぶん前ですが、震災の時のチャリティをやった時に焼いたあずきミルクマフィン。

抹茶系の出番も多いです。写真はないけれど抹茶のティラミスやババロアも何度か作りましたが、やはり定番はこれ、抹茶のロールケーキ。

https://www.instagram.com/p/BdBaURYAob2/

本当はクリームにも抹茶が入るんですが、抹茶が丁度生地の分しかなかったので、普通のクリームに冷蔵庫にあったラズベリーを急遽投入・・。

https://www.instagram.com/p/BdCa49VAVbx/

その後、クリームも抹茶版も作りましたが写真がない!

こちらは、最新作の、抹茶とホワイトチョコのスコーン。抹茶は、義理姉がくれたマリアージュの抹茶を使いました。

マリアージュの紅茶が大好きな私、姉が手渡してくれた箱を見て狂喜したのもつかの間、よく見ると抹茶でがっくり(姉は時々そういうどっかずれたプレゼントをくれますw)

そこらへんで売ってる抹茶パウダーはなんとなく甘みのある匂いがしますけれど、この抹茶は匂いが普通に濃い緑茶っぽく、使ってみたらかなり濃かったです。

レシピの砂糖の量では結構甘さを抑えた、苦味の効いたスコーンになりました。ホワイトチョコが入ってて良かった感じ。

レシピ通りに生地を手で丸めて見ましたが、かなりゴツゴツな感じになったので、次回はもう少し形を綺麗にしてみようかと思います。

【私の好きな料理本】大好き!ウー・ウェンさん

ついカッとなって色々な料理本を買ってしまう我が家ですが、ひっきょう眺めて楽しむものと、実際に引っ張り出して作ることが多い本とに分かれます。その中で、我が家で一番食卓に登場回数が多いのは、断然この料理本。

言わずもがな有名なウー・ウェンさんの、中華鍋でさっと作る炒め物を集めた料理本です。

エビチリ(大人向けのものから、ケチャップで作る子供向けのものも)、麻婆豆腐、そして青椒肉絲といったおなじみのレシピがたくさん。

丁寧に作った青椒肉絲。アメリカのピーマンはでかくて硬いのですが、日系スーパーで小さいのを見つけて買ってみたら、綺麗にできた。

エビチリ。子供がまだ小さいので、ケチャップバージョンの出番が多い。

エビとグリーンピースの炒め物。

インゲン豆と大根のぬか漬けを炒めたもの。

どれもシンプルで、炒める時間も3〜5分と調理時間が短いのも、この本のレシピのリピ率が高い理由かもしれません。

でもこの本は時短レシピというわけではない。この本では、調理時間が短い分、下ごしらえをしっかりしておくことの大切さを学びました。

材料は均等に火が通るように、同じ大きさに切り揃えること。

炒めた時の歯ざわりをよくするために、もやしのヒゲもきちんととること(これは辛かったけど・・!)

調理を始める前に、タレは全部合わせておくなど、準備をちゃんとしておくこと(当たり前っちゃ当たり前だけれど、つい料理を始めて炒め始めてから、調味料を合わせてタレを作ったり、よくする)

下準備ができたら、ご飯が炊けた頃合いを見計らって中華鍋を振り、あとはもう数分で「ご飯よ〜!」と、熱々をいただける幸せ。

中華料理屋の息子なのに、中華料理をあまり作らない旦那に代わり、我が家ではウーウェンさんのレシピがこうやって幅をきかせております。



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【美味しんぼ】何もない時葱油餅

子供の頃実家は漫画禁止でした。友達に借りてこっそり読んだりはしてましたが、ある日気がつくと漫画を禁止にしたはずの両親の部屋から出てきたのは大量の「美味しんぼ」・・・。

それからはもう家族で美味しんぼを読みまくっていました。話が進むに連れ、作者のちょっと香ばしい主義主張の織り交ぜがうーん、という時もありましたが、ここで今まで知らなかった日本や世界の料理に触れ、つい食べ物のことばかり考えてしまう土台になったことは間違いありません。

それにしても食べ物一つで大の大人が喧嘩になったり、美味しいもので和解したり、おかしくないか?と思って子供心には読んでいましたが・・・食い意地の張った大人になった昨今、ビジネスや公の場であそこまで感情を爆発させることはないにしろ、まあ美味しいものが人の心を動かすというのは、あるよな・・と多少は納得するようになったかもw

さてそんな美味しんぼで初めて知ったローピン(烙餅)という料理。漫画では、別荘が吹雪に見舞われ食料がないとパニック(?)に陥っているところを、山岡さんが台所にあった小麦粉と塩にごま油、そして裏にいかっていた葱を使ってささっと作ったメニューでした。


我が家も春休みの朝、冷蔵庫を開けたら何にもなーい!さあどうするとなったときに、冷蔵庫に葱がいかっていたので早速作ってみましたよ。

美味しんぼでは烙餅と紹介されていましたが、葱がたっぷり入るのは多分葱油餅(蔥油餅)と呼ばれるものなんじゃないかなぁ。ベイエリアの中華料理屋さんでも、粉もんが得意なところに行くとよくあります。

家にある粉で作れますが、ちょっと前に中華スーパーで買ってきた専用の粉がありましたのでそれを使いました。

専用と言っても普通の強力粉に、ビタミンやら葉酸やらが添加されているらしい・・

粉に熱湯と冷たい水を入れて軽くこね、ちょっと休ませてから薄く伸ばし、表面にごま油を伸ばしたあとみじん切りにした葱をまぶします。

手が粉粉だったので写真はないのが残念ですが、それをくるくると巻いていき、棒状になったものをとぐろのように巻くか、ぐちゃっと丸めて団子にして潰し、ちょっと綿棒で伸ばします。

生地は結構柔らかめ。油も塗るので破れやすい〜。

本当だったら油たっぷりのフライパンで焼くのがお約束ですが、あまり油が多すぎるのもアレなので(笑)、焼き目がついたらオーブンに入れてみました。ちょっと黒こげなのは油が足りなかったからですねぇ〜

パイ生地は畳んで層にしますが、これはくるくる巻いて層にする感じ。外はパリッと、中も層になってていい感じです。ここでは自家製ポン酢につけてさっぱり食べてみました。

美味しんぼのは、ずいぶん厚い渦巻き状になってましたが、あれはもしかしたら火を通すのにずいぶん時間がかかるかもしれないなぁ。お腹が空いている時に、山岡さんは生地を1時間しっかり寝かせたり、結構ささっとじゃなくて時間のかかる作り方をしていたかもしれませんw