マリカフェ

世界の色んな料理や面白いレシピを見ると、ついカッとなって作ってしまう、ほぼ好奇心と食欲のみに突き動かされている料理ブログ

ジョージアの小籠包でお正月

みなさまとっくに明けましておめでとうございました!もう1月も終わろうとしておりますが、我が家はまだ旧正月がありますので、まだまだギリギリセーフ!です。

2020年の年明けは、年末旅行から家に帰る電車の中で地味ーに静かに迎えました。年末ずっと家を明けていたので、冷蔵庫の中もからっぽで、お雑煮以外は特におせちも無し。

中国では新年に水餃子を食べる習慣がある地域もありますが、広東系の陳家には無い文化(多分もっと北のほう)。でも餃子は大好きなので、せっかくだから新年のディナーは餃子にしようか、ということになりました。

でもなぜかパパの提案は、ジョージア料理。ジョージアと言ってもアメリカのジョージア州ではなくて、以前はグルジアと呼ばれていたコーカサスの国。独特の文字が可愛い(国名表記は、საქართველო)、ここ出身のお相撲さんも何人かいますよね。

日本でも最近は松屋でジョージア料理のシュクメリが食べられるとかで話題になっていますが、他にジョージア料理で有名なのはハチャプリというチーズのパン。ボートの形をしたパンにターーーーっぷりのチーズ(と、卵など)がトッピングされています。陳家ではなぜか陳家の義理兄がこれを作るのが得意で過去に何度か食べさせてもらいました。

我が家でも作ったことあります(ちょっと卵に火が通り過ぎた)。って、本場のものを食べたことが無いので、答え合わせはまだなんですが。

ロンドンにもジョージア料理のお店は幾つかあるので、いつか行ってみたい。そういえば日本のパン屋さんでもこんな形でチーズの乗ったお惣菜パンって昔からよく売ってなかったかなぁ。

・・・と話は思い切り飛んでしまいましたが、お正月にパパが提案したのが、普通の水餃子ではなく、ジョージアの餃子「ヒンカリ」。見た目は餃子というよりは、肉まんよりは小さく、餃子よりは大きめ。餡は羊の肉や玉ねぎなど。そして包み方は小籠包と似ているのですが、蒸すのではなく、茹でます。

パパが餡を作り、私が粉と水と塩を混ぜて生地を作り、あとは2人で黙々とポッドキャストを聞きながら包んでいきました。

パパがネットで見つけたレシピを使ったのですが、粉の割に水の量がものすごく少なくて、生地が硬くて難儀しました。綿棒でのすのが大変だったので、パスタマシーンを使って薄く伸ばし、おわんを型にして丸く切り取り、包んでいきました。

茹で上がり!ずいぶんな量ありますが、半分はお肉、半分はキャベツなどを使った野菜の餡にしました。この生地を扱うのがすごく大変だったのですが、水分の少ない生地をうすーく伸ばして茹でたら、かなりとぅるん、とした食感に・・!!!

包んで閉じたてっぺんの部分がずいぶんととんがっていますが、これはわざと。ヒンカリを食べる時は、この「取っ手」部分になったところを手で持って、ちょっと皮をかじり、中の肉汁を吸いつつ、かぶりつきます。「取っ手」部分はそこだけ生地が厚いので、完全に火が通ってないこともあるんですが、ここはもともと食べないで残しておくんだとか。

お店でヒンカリを食べる時などは、この残した「取っ手」部分を数えて、いくつ食べたか確認するんだそうです。

小籠包を作る時には、ゼラチンで固まった肉汁をわざわざ餡に入れて包んだりしますが、今回は普通にお肉入れただけだったのに、使ったお肉のせいか、大きさのせいか、肉汁ブシャー!でまさにちょっと小籠包。小籠包よりさらに肉肉しい感じの出来上がりでした。