マリカフェ

世界の色んな料理や面白いレシピを見ると、ついカッとなって作ってしまう、ほぼ好奇心と食欲のみに突き動かされている料理ブログ

【プロジェクト・エルサレム】1品目:ナーマさんのファトゥーシュ!

足掛け数年かかってますが、料理本「エルサレム」をまるっと全部作ってみよう企画をやっています。第1弾で最初に作成したのは、これ。

ナーマさんのファトゥーシュサラダ

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 ナーマさんって誰やねん!と思ったら、この料理本の著者のひとり、サミ・タミーミさんのお母さんだとか。

ファトゥーシュって、何ぞね?

中東料理屋さんでは良く出てくるこのサラダ。

通常、このサラダの基本になるのは、

  • さいの目に切ったトマト、キュウリや玉ねぎ
  • 切り刻んだパセリやミント
  • カリッとやいたピタパンをばりばり崩したもの
  • レモン、オリーブオイル、スマックで作ったドレッシング

ファトゥーシュサラダって、ずっとトマトやキュウリのサラダなんだと思っていたんですが、どうやらファトゥーシュがファトゥーシュであるためには、「カリッと焼いたピタパン」が入っている必要があるようです。

 残ったピタパンを処理するために考えられた料理なんでしょうね。まずはピタパンありき、ってことで。

カリッ、ではなくしっとり系

このナーマさんのレシピの大きな特徴は、ピタパンをカリッとさせず、バターミルクに浸してしっとりさせているところ。

味わいがクリーミーになります。

これを作った時はトマトが旬でなかったので、味の深みが微妙ではありましたが、これはこれでありかも。

レシピでは、ピタパンを浸すバターミルクをいちから手作りしているのがちょっと面倒。牛乳とヨーグルトを混ぜて3時間置いて発酵させろとあり、面倒すぎて普通のバターミルク使っちゃいました。

とはいえバターミルクも普段から常備しているものではないので、思い立ってぱっと作りたい時は、ヨーグルトで代用すれば十分かも。

  評価

味:☆☆☆

作りやすさ:☆☆

リピ率:☆

バターミルクの調達や、ピタパンをしっとりさせるという追加工程が面倒で、結局は焼いてカリッと、普通バージョンばっかり作ってるかも・・。

 

Jerusalem: A Cookbook

Jerusalem: A Cookbook

 

 

あっという間に作れるベジタリアンなイタリアン3品

ロマネスコの仏頭蒸し

最近日本でもぼちぼち見られるようになった、この不思議な形の野菜「ロマネスコ

じっと見ていると目が回る、自然のフラクタル。カリフォルニアでも手に入ります。

頭に載せて螺髪〜!などとやらないように。

切って茹でてパスタに和えて食べたりもしますが、知り合いのイタリア人にどうやって食べるのが良いか聞いたら、

まるごと蒸して、レモンとオリーブオイルをかけて食べるのが良い

とのこと。

切らずにまるっと蒸して、平野レミ風にお皿の上にドン!

もこみち風にオリーブオイルをブシャー、レモンをギューっと絞って出せば、これでもう一品完成。

食べる時はナイフを入刀、切り分けます。仏頭を食べてる気分には・・ならないか。

茄子をローストしてどうかしたもの

https://www.instagram.com/p/BMXyTEjABA6/

アメリカのスーパーで売っている茄子は、基本米ナスのようにとっても大きい。

このでっかい茄子を輪切りにして、軽く塩コショウ、オリーブオイルをだーっとかけ、またバルサミコ酢もささっとかけて、オーブンのブロイル機能で柔らかくなるまで焼きます。

ブロイル機能はオーブンの上火で焼く機能。トースターで焼いても無問題。

何もない場合は、もうこのまんま食べてしまってもOKですが、ちょっと余裕がある時には、フェタチーズをぽろぽろっと上にかけ、ミントの葉もちょろちょろっと載せてオシャレ風に。

野菜にオリーブオイルとバルサミコ酢をかけて焼くと、ちょっとお酢がキャラメル化して甘みがでて良い感じになるので、トマトやネギ、ズッキーニなんかでもよくやります。

作り方

  1. 茄子を切る。薄すぎると焦げてペラペラになるので思い切りよく。
  2. オリーブオイル、バルサミコ酢をかける。だーっと勢い良く。
  3. 茄子を焼く。オーブントースターなどで焼き色がつき茄子がとろっとするまで。
  4. フェタチーズ、ミントの葉を散らす。これはお好みで。

ケールのオレッキエッテ

https://www.instagram.com/p/BMXyYt0AqYm/

野菜にトレンドがあるのも面白い話ですけど、ここ何年もカリフォルニアでおされ+ヘルシー系のカフェやレストランで絶対出てくる野菜といえばケール、あとビーツ。

ケールっていったら「んっ!まずい!もう一杯!」の青汁、子供の時飲まされたな・・。あまりにまずくて、口の中に生ゴミの風味が広がったのを覚えてますが・・。

これはお店で買ったケールひと束を、オリーブオイルで炒めたものに、オレッキエッテという小さいまんまるパスタをあわせたもの。

オレッキエッテ、そのまんま「耳」って意味だとか。

オレッキエッテのレシピを見ていると、伝統的なイタリア料理では良くラピーニという、ブロッコリーニ的な野菜と合わせているものが多かったので、似たような濃い緑の野菜ということでケールと合わせて見ました。

オレッキエッテじゃなくても、ショートパスタだったらなんでもいいんじゃ。

作り方

  1. パスタを指定の時間茹でる
  2. ケールをざくっと切る
  3. ケールを油で炒める
  4. ケールと茹で上がったパスタを混ぜ合わせる
  5. 塩コショウする

これであっという間に3品出来上がり。ワインでも添えたら、適当料理には多分見えないことうけあいです。

プロジェクト・エルサレム〜序章

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もうだいぶ前になりますが、お友達の結婚式に招待されて初めてイスラエルを訪れました。危ないだなんだ色々言われましたが、結果は滅茶苦茶楽しくて、そして美味しい思いも色々した旅でした。

特にエルサレムの「アラブ側」で食べたお野菜が美味しかったな〜。

上の写真も、エルサレムの旧市街、アラブ人が多く住むエリアの食堂で、地元のおっちゃん達と一緒に、アラブ版昼の奥様劇場みたいなのを見ながら食べたもの。

(当時の旅の記録はこちら

私の住むベイエリアにも、中東系のレストランは色々あるけれど、ケバブとか、シュワルマとか、ケバブとか。出て来るものがそこらへん止まりなような気もする。

日本料理がスシ、テリヤキ〜・・だけじゃないように、あの地域の料理、もっと色々バラエティがあるはず!

料理本「エルサレム」

そんなことを考えていた時、数年前にこんな料理本を手に入れました。

Jerusalem: A Cookbook

Jerusalem: A Cookbook

 

 ロンドンでデリ・カフェ「オトレンギ」、レストラン「NOPI」を展開している、ヨータム・オトレンギさんとサミ・タミーミさんという2人のシェフによる料理本です。

彼らのお店は、オーガニックの美味しいスイーツ、そしてサラダを中心にした野菜料理などを出すので有名で、「オトレンギ」はロンドンにいくつも支店があります。

これは一昨年、オトレンギ・ノッティングヒル店を訪れた時のもの。見てこれヤバイ!

 オトレンギさんとタミーミさん

さて、この2人のシェフ、どちらもエルサレム出身。

そしておお、と思ったのが、ふたりとも故郷は同じではありますが、オトレンギさんはユダヤ人、タミーミさんはパレスチナ人ってところ。

そんな2人が別々にロンドンに渡り、そこで知り合い、一緒に店を出したんだそう。

また2人ともゲイなんだそう(パートナーは別々にいるらしい)。

イスラエルでユダヤ人とパレスチナ人である2人が一緒に店を持つ、っていうシチュエーションが、どれ位ありえるものなのかよくわからないけれど、もしそれがロンドンだからこそ実現したものであるならば、それだけでなんかすごい!素敵!と思ってしまいます。


この料理本について語るおふたり。

エルサレムの料理?作ってみよう!

「オトレンギ」のお料理は、中東・地中海料理をベースに、アジア系などのフュージョンも取り入れたものになっていますが、この料理本はそれともちょっと一線を引いて、2人の故郷エルサレムの味や、それにアレンジを加えた料理のレシピが満載。

ユダヤだアラブだというけれど、食文化を見てみれば類似することも多く、またそれぞれに違った部分もあり。

また世界中から集まったユダヤ人が、それぞれの土地で生み出して来た食文化をイスラエルに「持ち帰った」りもしているので、へーイスラエル料理?ユダヤ料理?と思うかもしれませんが、それはなかなか多彩です。

どのページを見ても美味しそう。それにやはりここらへんのレストランで食べられる中東料理と違って、レシピを見てみても味が想像つかないような未知の料理が沢山!

これはもう・・全部作ってみたい!と思い、ひとりでかってに「プロジェクト・エルサレム」を始めることにしました。

・・このプロジェクト、思いついて始めたのが4年前。途中中だるみして、未だに全部は作りきれてないのですが、いくつかお気に入りの料理も出来ました。

そんなわけで、ここでは今までにこの本から作った料理を少しずつ紹介していこうと思います!

おまけ

去年一昨年と続けてロンドンに行った時に、夢だった、彼らのお店に行って来た記録です。実はちょっと、予想しない展開になっちゃったりしたのですが・・(苦笑)

日記ブログのほうからのリンクです。

marichan.hatenablog.com

marichan.hatenablog.com

簡単!バノフィーパイ

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毎日色々な料理を作り散らしているため、普段のご飯でもなんでも「我が家の定番」がなかなか生まれないことに危機感を感じている今日この頃。

「暮しの手帖」の料理本には、レシピは少なくとも3回作って初めてモノになる、と書いてあるのに、3回以上作ったレシピなんて、あったっけ・・?

このままでは我が子が大人になってから受け継げる「家庭の味」「おふくろの味」が生まれないのでは・・と多少危機感を感じつつあります。

そんな中、感謝祭・クリスマス前後からお正月にかけて、何度か作る機会があって「半定番」になりそうなデザート「バノフィーパイ」についてお知らせします。笑

バナナとトフィーで「バノフィー」!

このバノフィーパイを初めて食べたのはロンドン。アメリカではとんとお目にかかったことがありませんでしたが、それもそのはずイギリスのお菓子なんだそうです。

これは日本にもいくつかお店があるLe Pain Quotidien(ル・パン・コティディアン)で食べた初バノフィー。

このお店のパイは上にキャラメルクリーム、中にバナナのバージョンでした。

作り方は色々あるみたいですが、基本的にバナナ(Banana)とトフィー(Toffee)が組み合わさってBanoffee...。

ってあれだ、ジョニデとかブラピみたいなやつだ(違)

バノフィーパイは子年生まれの45歳

このパイが生まれたのは1972年だそうで、ねずみ年生まれの45歳。

ジェヴィントンという、人口数千人の小さな町にある「Hungry Monk(腹ペコ僧侶・・?)」というパブのオリジナルメニューだったんだそうです。

ここにパブのスタッフがそのパイを持ったものすごーい小さな写真があるんですが、見た感じちょっとクリームがダレーっとしてますw

しかもこの記事、2012年にこのパブがコスト高騰のため閉店したという悲しいお知らせです( TДT)

なんでもガス代が月に3〜11万円アップしたせいで商売が立ち行かなくなったんですって。一体何があったんだ〜?! 

簡易版バノフィーパイ材料

 我が家のバノフィーパイは、オーブンも何も使わない滅茶苦茶簡易版です。材料は以下の4個。

  • グラハムクラッカー・パイクラスト:1個
  • ドルセ・デ・レチェ(キャラメル):1缶
  • バナナ:1〜2本
  • 生クリーム:適量(200mlぐらい)

 グラハムクラッカーのパイクラスト、アメリカではアルミパンに乗った出来合いのをスーパーで売っています。もし手に入らなければ、クラッカーやビスケットを砕いて、型に敷けばOK。

ドルセ・デ・レチェは、メキシコのデザートなんかでよく使われるキャラメルクリーム。こちらも缶で安く売っています。

これがない場合は、練乳の缶を加熱してキャラメル状にします。

ラベルの紙を剥がして、缶をお湯に入れて2〜3時間ことこと煮ます。

または耐熱ボウルに入れて電子レンジで4分ほど加熱(電子レンジによって加減が違うので様子を見つつやってみて下さい)。

作り方

  1. パイクラストにキャラメルクリームを好きなだけがーっと流し入れる
  2. スライスしたバナナをだーっと並べる
  3. 泡立てた生クリームを上からどばっと乗せる

 以上です!!

ポットラックにおすすめ

キャラメルクリームが甘いので、生クリームに砂糖をいれる必要も無し。

泡立ては、生クリームを瓶に入れてシャカシャカ振ればあっという間!

パイクラストやキャラメルクリームさえ、出来合いのものが手に入れば、ものの5分でできちゃうので、ポットラックの時などに重宝します。

パイクラストはプラスチックの蓋付きで売ってるので、出来上がったらそれでぱかっと蓋をして運搬も楽々。

本来のレシピでは、このキャラメルクリームにさらにバターを加えるとか恐ろしいことをするらしいですが、これは程よい甘さなのでなかなか好評です。

キャラメルクリームが柔らかいので、切る時多少ぐちゃっとなりますが、まあいいじゃん。