マリカフェ

世界の色んな料理や面白いレシピを見ると、ついカッとなって作ってしまう、ほぼ好奇心と食欲のみに突き動かされている料理ブログ

【映画飯】イエティに食べさせる、おばあちゃんの肉まん

学期の中休み、子供と見てきた映画「アボミナブル」。

日本ではまだ公開されていないようですが、米中のスタジオによる、中国を舞台にしたアニメ映画です。

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上海の企業に捕まえられていたイエティが逃げ出して、それをかくまうことになった女の子イーが、仲間と一緒にこのイエティを山に返そう!と、ほぼ手ぶら&半そで短パンのまま、エベレストまで向かっちゃう(笑)、という映画にはありがちの話。

でも舞台が中国で、現代の中国やそれに準じたキャラクター(セルフィばっかり撮ってるような男の子とか)が出てきたり、中国の山村や田舎の風景が出てきたり、なによりキャラクターが全部アジア人(というか中国人、悪役はイギリス人w)というところが、なんとなく他の「西洋の」アニメを見ているより親近感がわいてしまいます。

特に、主人公のおばあちゃんが、我が家の義理母にソックリでして・・・一緒に見ていた子供と、人人(インイン、広東語で父方のおばあちゃんのこと)だ・・!と2人で笑いをこらえるのに必死でした。着てる服の感じまでそっくりや・・ww

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そんなおばあちゃんの得意料理は、肉まん。いつも台所に立っていて、皿に山盛り大量の肉まんを積み上げたりしています。お腹を空かせたイエティを手なずけるのにも役立ったこの肉まん・・・

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当然ながら映画を見たあと子供と「肉まん食べたいね」となったので、ついカッとなって作ってしまいましたよ。

参考にしたのは、ウー・ウェンさんの粉ものの本。

ぬるま湯、お砂糖、イースト、サラダ油などが入った生地をこねて、少し休ませ生地を膨らませた後、餡を包みます。

イーストの量なのか、もうだいぶ気温が低いからか、おもったより生地が膨らまなかったりもしたのですが、蒸したらだいぶ大きくなった!

ほおれ、この通り。

ちょっと小ぶり。食感としては、肉まんと、小籠包的なものが混じった感じで、コンビニで売っているようなふわっふわの空気のような肉まんとはちょっと違う感じ。あそこまでふわふわにするのって、どうやるんだろう。やっぱり気泡剤的なもの、入っているのかなあ。

餡は豚ひき肉・ネギ・ショウガなど。野菜は今回は一切入れませんでしたが、中から肉汁がぶわーっと出てきて、たまりません。結構お腹にたまるのに、食べ始めたらやめられない。危険危険!!!こりゃ、さらに山盛りにして出したくなるわ。


調子にのって、映画とは関係ないですが、マントウ(饅頭)も作りました。漢字はそのまんま、まんじゅうですが、これは中に何も入れない、プレーンなもの。

これも生地はそんなに膨らまなかったのですが、蒸したらぶわっと膨らみました。

これも結構腹にたまるよ!中国茶にもあうし、これを主食におかずを食べたりもします。

陳家は南方広東系なので、饅頭や旧正月の餃子、というのは食卓に上らないんですが(粉ものはもっと北のほう)、それでも色々な餡が入った包は、飲茶でも良く出てきますし、チャイニーズ・コンフォートフードなのは間違いない。子供からは毎日作ってくれとのリクエストが入りましたが、それやると多分太るな。

でもこういうのを大量につくって、みんながバクバク食べてくれるのを見るのは嬉しいもんですね。ウー・ウェンさんのレシピは、生地を1次発酵させた後で餡を包み、再度少し休ませる感じでしたが、もう一冊家にある、台湾で出版された飲茶の本では、生地をこねたらすぐに餡を包み、それから休ませて発酵させていました。そっちの作り方も一度試してみよう。

夏休み、レインボー(の一部)パスタ

イギリスも絶賛夏休み中です。

子供は休みでも親は働いてますので、毎年のことながらサマーキャンプに行ってもらっていることが多いんですが、それでも普段あまりできないこともしてみようかと、レインボーパスタづくりに挑戦してみました。

アメリカにいたときには良く手打ちパスタ作っていましたが、イギリスでは初めて。粉は00 flourというパスタ用のものを使いました。00っていうのは粉の精製度が一番高いもの、ということらしく、強力・薄力といったグルテンの度合いをあらわしたものではないそう。

これはビーツの水煮をミキサーでがーっとやって混ぜたもの。

他にも、人参(卵だけでもいいんですが)で黄色、ほうれん草やケールなどもミキサーでがーっとやって混ぜ込んで、緑色に。

やっぱり手伝ってくれる人がいると仕事が早い!

打ちあがった麺は、こんなに色鮮やか!この他に、トマトペーストをいれるとオレンジに、理科の実験でやった赤キャベツで青だ紫だと色々な色のパスタが打てますが、さすがに3色で力尽きましした(笑)

材料の分量もかなり適当です。オリーブオイルと野菜のピューレを適当に混ぜて硬さを調整する感じ。トマトペーストでオレンジもやってみようと思ったのですが、トマトペーストの粘度?が高すぎてうまく混ざらず、面倒になって断念。多分水で薄めないとダメみたい。

でもさすがにイタリアンマンマみたいに毎回感覚で完璧なバランスの取れた生地を作るには程遠い!いくつか作りましたが、まだ何となく生地が緩い感じがします。なので麺を打ち終わった先からくっつきやすい。うーん難しいな!

でも茹でたらちゃんと歯ごたえが素敵なパスタになりました。

緑のパスタは、ケールをミキサーにかけて青汁にしたものが入っているので、生地を作っているときは子供はにおいをかいで「オエー」なんて言っていたのですが、あら不思議茹でちゃうともう味わかりません。量的には、粉1カップにケール2カップぐらいだったかな。ビーツは粉1カップに小さいの1-2個。まあ大して野菜がとれるわけではないんですが・・・。

この後子供の同級生が遊びに来た時も、二人に手伝わせて大量のパスタ打ち。お友達もとても気に入ったようで、お腹パンパンになるまでお代わりしてくれました。

「インスタ映え」なカラフルなパスタ、この人のインスタアカウントを随分前からフォローしていて、ぜひやってみたかったので、なかなか満足です。彼女の作るパスタ、全部色々な野菜など自然のものを使って色を付けてあり、パスタでこんなことができるんだ!と見てるだけで楽しい。

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How many pasta shapes can you name?

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ちょっと前に料理本も出たみたいなので、気になっています・・・カッとなっていつかつい買ってしまうかもしれません。

粉ものって楽しい・・・。我が家は餃子などはよく皮から手作りしますが、パスタはフェットチーネばかり作っているので、もう少し色々世界を広げてもみたいところ。

ちなみにこのカラフルパスタを作るリンダさん、粉もの全般に興味がありすぎて、鼎泰豊でも修行できないか問い合わせたことがあるそうです。そんな鼎泰豊、ちょっと前にロンドンにもとうとうオープン。アメリカでは何度か行きましたが、ロンドンでもまたあの小籠包や鍋貼が食べられるなんて~。話がパスタから飛んでしまいましたが、食べに行きたいなあ。

鼎泰豊の話はこちらも

marichan.hatenablog.com

【テレビ飯】サボリーマン飴谷甘太朗・三位一体の抹茶ババロア

数年前にテレ東でやっていたという深夜ドラマ「サボリーマン飴谷甘太朗」。

甘味が好きすぎる飴谷甘太朗。でも都内の甘味を食べ尽くすには、週末だけではとても足りない。

だったら平日も仕事の合間に甘味を食べられるようにすれば・・とSEから出版社の営業に転職。外回りの仕事をぱっぱと切り上げ、勤務時間にこっそり甘味を堪能する・・というお話。

もともとコミックが原作みたいですが、これがNetflixで配信されているのを家族で見始めたらすっかりはまってしまいました。

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出てくる甘味も・・みつ豆とか、かき氷とか、季節のパフェとか。こっちでは気軽には食べられないようなスイーツばかり・・・。しかもそのスイーツをフィーチャーするカメラワークが半端ない・・・。ゴクリ

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スイーツを食べて妄想の世界にいくシーンもあまりにシュールで面白い。CGを駆使したぶっ飛んだ発想に、パパも子供も毎回大爆笑でした。

英語字幕がついてるので家族全員で楽しめるのが本当にありがたいです。子供も字幕を見つつ日本語が耳に入るので、日本語のいい勉強になったみたい。

あまりにもったいなくて、1日1エピソードを食後に見る、というのを日課にしていたのですが、ある日もうたまらなくなり、作りました。

抹茶ババロア!!!

エピソードでは、生クリームと、あんこが添えられた抹茶ババロアが出てきたんですが、あんこはなかったので、いちごで。

生クリームは、乳製品が豊富なイギリスだけに、しっかりダブルクリームを使いました!濃い!

そして抹茶の色・・ドラマに出てきたお店ほど鮮やかな緑色にはならなかったんですけど、これ、マリアージュフレールの抹茶です。

義理姉が以前、なぜかお土産にくれた、フランスの紅茶の老舗でわざわざ買った抹茶。で作ったババロア。ちょっとゼラチン多めになってしまった・・


ドラマ同様、白目を向く子供と夫。

渋さと〜〜、甘さと〜〜、クリーミー!!!

食べたあとには家族3人、これまたドラマ同様「三位一体!三位一体!」と輪になりぐるぐる回りながら叫び続けました。楽しかったです。

1人食事をして脳内で独白しまくるドラマといえばやはり「孤独のグルメ」、最初はその二番煎じのドラマなのかと思っていたのですが、なかなか面白かったこのドラマ。でも美味しいもの食べてありえない妄想リアクションしちゃう系の元祖といえば自分の中では「ミスター味っ子」かもしれません。

あとは多少その影響を受けたのかどうか、香港映画「食神」でもそんなシーンがあったなあ。そういえばミスター味っ子の実写版も見てみたいかも。

映画「食神」の料理はこちらもどうぞ

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50cmのスパゲティ

せっかくロンドンに来たからには、イギリスの料理をカッとなって作ってみよう!なんて思っていたものの、このブログがあまり更新されないことからもお分かりのように、実はあまり料理には力が入っておりません。

理由は色々ですが、やはり車でビューン!と行けたアメリカと違って、徒歩で買い物に行く生活になったので、買い物のオプションも量もずいぶん変わったこと、その分選べる素材のセレクションも減ったことが大きい。

そしてロンドンに着いて結構すぐに仕事を始めたので、通勤だ仕事だとバタバタ、料理が毎日のやっつけ仕事になってるというのもあります。

仕事終わって子供をピックアップする前の15−20分間にスーパーに飛び込んで、適当にその日の夕食の材料掴んで・・といった感じ。日本の働くお母さんもきっとそんな感じでしょうかね。

便利なお惣菜みたいなのもあんまり無いし、作り置きも苦手(特に消費するのが)。買いだめもしたらいいんですけど、備え付けの冷蔵庫が小さい+野菜など結構足が早い、一度に買える量も少ない。その分食材を無駄にすることはほぼ無くなりましたが、結構メニューがワンパターン化しつつあるかも・・。

その中でも子供の好きなスパゲッティが食卓にのぼる頻度は格段に増えました。イギリス、パスタ安い。パルメジャーノもアメリカで買うより全然安い。やっぱりEUにいるおかげでしょうかね・・。

そしてある日仕事帰りに飛び込んだスーパーでこんなものを見つけました

何か比較対象になるものがないか一生懸命やってみたのがこれ↑ 
えー、50㎝ほどあるスパゲッティです。パッケージにはそのまま「ロングスパゲッティ」とか書いてありました。

包みをあけるとこんな感じ。長~い!!普通のスパゲッティの2倍です。何だ、これは何か面白グッズ・ギャグ系のパスタなのか?!

こんな大物を茹でる鍋も無いので、中華鍋を出してみました。それでも、長!

既製品のソース、冷蔵庫に残ってた野菜(人参、赤玉ねぎなど)をひどい形に切り、出来合いのミートボールを適当にぶち込んで・・完成でーす。やっつけ仕事なので、背景に少し映り込んでいるサラダもステンレスのボウルのまま出します。

さて、お味のほうですが・・・・、長いからといって特に味に変化はなし(当たり前だ)。食べても食べても噛み切れない、はさみで切り忘れた冷麺のようなことになるのではとも危惧しましたが、少量をフォークに巻き付けるため、その点も無問題でした。

結局のところは、買うときと袋から出すときと茹でる時だけ面白いパスタ。

・・・しかしなぜ50cm?と思ったのですが、スパゲッティのもともとの長さって、これくらいだったみたいですね。そういえば今回はどーんと50センチ真っすぐのパスタを買いましたが、よく弧を描いて曲がっている長いスパゲッティを売っているのは、見たことがあった!

そういえば自分が持っている料理本にもこんな写真があったのを忘れていた!


こうやって乾かすから、本来曲がっているながーいパスタだったんだ。

しかしパスタも大量生産の時代になると、色々な便宜上から今の長さになったらしいです。確かにパッケージや輸送、さらに店の棚にならべることを考えるとこれじゃ長すぎますしね。

さっさとごはんを食べさせ片づけて次は宿題!!ああ、もう少し余裕をもって楽しくご飯を作りたいよ・・